[技術トピック] Linux においての RTL8111x LAN 設定

この記事では Linux における RTL8111x LAN の設定について説明します。


Linux image picture

Vortex86 CPU ボードではファームウェアをインストールした後、一部のアプリケーションではボード上の Realtek LAN を構成する際に問題に直面する場合があります。

その場合、主な理由は GRUB の PCI デバイス設定です。 Linux で Realtek RTL8111X チップを構成するには、nomsi パラメータで MSI (Message Signaled Interrupts) 割り込みシステムを無効にし、RTL8111X が正常に動作することを確認する必要があります。

MSI とはなにか?

Message Signaled Interrupts (MSI) は、専用の割り込みラインである従来の帯域外アサーションを置き換えるために特別な帯域内メッセージを使用して割り込みを通知する代替の帯域内方法です。Vortex86シリーズは MSI をサポートしていなため、nomsi パラメータを使用して MSI を disable にし、ハードウエアが動作可能かどうか確認しなければなりません。 さらなる詳細はこちらをクリックしてください。

カーネルへの nomsi パラメータの追加

  • ターゲット・デバイス - VDX3-6755
  • OS: Linux OS
    (この記事では例として Debian 8を使用します)

  1. Linux OS を起動して端末を開く、またはLinux下でリカバリー・モードにアクセスする(ここではリカバリー・モード下で実装します)
  2. root パスワードを入力して root にアクセスする
    password

  3. $sudo nano /etc/default/grub を実行する
  4. GRUB _CMDLINE_LINUX= の後に “pci=nomsi” を追加して保存する
    pci=nomsi

  5. $sudo updage-grubを実行する
  6. もしファームウェアがインストールされていれば、デバイスを再起動するとLANが動作していることを確認できます

Linux 下でのRealtek ファームウェアのインストール

  1. non-free レポジトリをオンにします
     
    Textモードでの場合:
    $sudo nano /etc/apt/sources.list を実行する
    non-free を main contrib の最後に追加して保存する
    non-free.jpg

    GUIでの場合:
    Non-DFSG-compatible software (non-free under Software&Updates) にチェックを入れる
    GUI.png

  2. $sudo apt-get update && apt-get install firmware-realtek を実行する
  3. ファームウェアの Installation & update チェックが完了
    firmware updated.jpg


vdx3-6755の主な機能:

pic1

  • DM&P SoC Vortex86DX3- 1GHz
  • 1GB / 2GB DDR3 オンボード
  • 3S / 2U / VGA / LVDS / GLAN / LAN / CAN / SATA
  • 動作温度範囲: -20 ~ +70°C / -40 ~ +85°C (オプション)
  • Isolated RS232 / 485
  • Single channel 24-bit LVDS
  • オプション: Isolated CANbus